-report-

【はっちゃんの話】
忘れちゃいけない子──

去年の夏の夜、こさめの散歩から帰ると、庭には見慣れない子猫がいた。
灰色と白模様の毛の長い子猫。生後2ヶ月ほどだろう。
エサをあげて、保護する。とてもお腹がすいていたようだった。灰色が可愛いので、゙はっちゃん"と名付けた。
触ると気持ちよさそうにするものの、警戒心が強く、人には慣れていない様子。早速、写メを撮り、里親募集掲示板に掲載。
はっちゃんは私の部屋に居て、夜は先住猫がいるものの、私が居ない間、昼間は一匹だった。
夜は先住猫にピッタリくっついて、とっても可愛かった。
人にも慣れて、元気に遊んでた。

でも、だんだん食欲が落ちていった。それに伴い元気も無くなっていった。それには気づいていた。

でも、食べない訳でもなく、遊ばない訳でもなかった。

私は、このはっちゃんの微かな変化を軽視していた。

休みの日、午前中部活だった。テストが近かったので、友達と学校で勉強して帰った。夕方になり帰宅。

いつものように「はっちゃん!ただ今!」って部屋に入った。

はっちゃんは棚でぐっすり寝ていた。
と、思い込んでいた。




「はっちゃんそんな風に寝てたら死んでるみたいじゃん♪」そういって私ははっちゃんに触った。

心臓が凍りついた───

はっちゃんは冷たく、動かなくなっていた。

私は後ずさって壁に倒れ込んだ。
目の前の現実を受け入れられなかった。
もう一度はっちゃんに触れ、現実を知った。
涙が止まらなかった。
私は取り返しのつかない事をしてしまった。

なんで、直ぐに帰ってあげなかった?
なんで、先住猫も一緒に部屋に入れとかなかった?
なんで?なんで?
それまでの子猫保護がうまく行き過ぎていた。なんて甘くみてたんだろう。
はっちゃんは寂しかったんだ。
そりゃそうだよ。子猫だもん。生まれたばかりの子どもを長時間独りぼっちにしとく親がどこにいるよ。

ごめん‥はっちゃん、本当にごめん…‥

野良猫で寂しく生涯を終えて欲しくない。暖かい家族のなかで最期まで暮らさせてあげたい。そう思って保護したんじゃないの?何逆の事してんの?

はっちゃんが一番苦しい時、死のうとしている時、そばにいてあげられなかった。寂しい孤独の中で逝かせてしまった。

罪悪感、後悔、、

自分がはっちゃんに犯した罪はもう償う事は出来ない。

じゃあはっちゃんの為に何をしてあげられる?

はっちゃんが教えてくれたこと、山ほどある。子猫にとって寂しさは天敵だという事、少し調子が悪くなる事は大人猫と違って子猫の場合は命に直ぐ関わるという事、

命の大切さ、重さ────────。


はっちゃんが命をもって教えてくれた事を無駄にしちゃいけないって思った。2ヶ月半しか生きていない、はっちゃんが生きた意味。無くしちゃいけない。
自分がしてしまった事、忘れちゃいけない。
忘れる事なんて出来ないけどね。



命を失う度、命の大切を思い知らされます。
『どうして人を殺しちゃいけないの?』って言う、命の大切を知らない人は沢山いるけど、いくら説明したって、意味無いと思う。命の大切は人に教えられるものじゃなく、実際に命と触れ合い、゙気付く"ものだと思った。
レポートのトップの写メがはっちゃんです。
私の大先生───。



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