マーティン・ブライアント



マーティン・ブライアント(Martin Bryant 1967年5月7日生)
 [オーストラリア・大量殺人犯]


 1996年4月28日の午後1時半ごろ、オーストラリア・タスマニア島の観光地、ポート・アーサーのカフェにマーティン・ブライアントが車に乗って訪れ、当初は外のテーブルに座ってランチを注文して食べていた。食事が終わると店の客に対し「白人ばっかりだ、ジャップは少ないな」と言うと、店内に入り黒いスポーツバッグからAR-15アサルトライフルを取り出して無差別に発砲(乱射ではなく、一人一人正確に狙った)。わずか90秒の間に20人の死者と12人の重軽傷者を出した。すぐにブライアントはカフェの駐車場に向かって発砲し、観光バスの運転手や乗客を射殺。さらに別のライフルに持ち替え、自分の車を運転しながら事件現場から逃げていた男児(3歳)女児(6歳)とその母親を次々に射殺。そして数百メートル離れたガソリンスタンドに到着するや、そこにいたカップルの女性を射殺し、相手の男性を車のトランクに押し込めて再び運転した。コテージに到着したブライアントは男性を車のトランクから引きずり出して車に火をつけた後、男性と共にコテージに立てこもった。

 数百人の警察とマスコミ、野次馬がコテージを取り囲んでいたが、コテージのオーナー夫妻やガソリンスタンドから連れ出された男性の情報が掴めず、携帯電話の電池切れでブライアントからの連絡はすぐに途絶えた。また、建物の周囲が遮蔽物のまったく無い広い芝生だったこと、コテージの主人が銃のコレクターで屋内には多数の武器があること、電波状態が悪くてスナイパーと指揮所の連絡ができなかったことなどの理由で特殊部隊の突入も見送られ、一夜が過ぎた。事件の翌朝、コテージから出火するや、ブライアントが飛び出してきて、すぐに取り押さえられた。焼け跡から、オーナー夫妻、ガソリンスタンドから連れ出された男性の遺体が発見された。後にオーナー夫妻とブライアントが知り合いで、彼がカフェに向かう途中ですでに夫妻を射殺していたことが判明した。この事件により死者35人、負傷者15人を出した。

 M16として米軍等でも制式採用されているものからフルオート機能を削除しただけのアサルトライフルAR-15を、ブライアントが何らの事前審査もなく購入していたことが報じられると、銃規制を求める声が高まり、この事件が起こってわずか12日後にミリタリータイプのセミオートライフルの輸入と販売の禁止が決定した。その後、オーストラリアでは国全体の銃規制を導入した(それまでは州まかせであった。タスマニアはオーストラリアの中で最も緩かった)。このため、この種の大事件の例に漏れず陰謀論がささやかれ、銃規制推進派による自作自演でブライアントは無実であり、政府のエージェントが実行犯だと主張する者もいる。

 ブライアントは高機能自閉症で知能テストの結果も平均以下であったが、事前に現場を下見していること(銃を入れていたバッグは、その時に施設内の売店で買っていた)、複数のライフルを用意していたことなとで計画的犯行とされ、また精神鑑定で責任能力ありと判断されて、仮釈放なしの35回の終身刑を宣告された(オーストラリアには死刑制度がない)。動機は今もはっきりわかっていない。

 ブライアントは2002年2月ごろから精神障害が悪化し、刑務所内で少なくとも4回の自殺を試みるもすべて未遂に終わっている。その企図内容は、ロールアップされた歯磨き粉のチューブを飲み込む。精神安定剤と睡眠導入剤の過剰摂取。使い捨てカミソリの刃で喉や手首を切る。包帯で首吊り。その後、彼への監視体制が強化され、現在も服役中である。


<<重要なお知らせ>>

@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
@peps!・Chip!!は、2024年5月末をもってサービスを終了させていただきます。
詳しくは
@peps!サービス終了のお知らせ
Chip!!サービス終了のお知らせ
をご確認ください。



w友達に教えるw
[ホムペ作成][新着記事]
[編集]

無料ホームページ作成は@peps!
無料ホムペ素材も超充実ァ